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2026.09.02歯周病

歯周病は口の中だけの問題ではありません|歯と全身の深い関係

歯周病というと、「歯ぐきが腫れる」「歯がぐらぐらする」「最後には歯を失う」——そんな、お口の中だけの病気だと思っている方が多いかもしれません。

ですが近年の研究で、歯周病は口の中にとどまらず、体のさまざまな部分と関わっていることがわかってきました。今回は、その「歯と全身のつながり」について、わかっている範囲でお話しします。

そもそも、歯周病とはどんな病気か

歯周病は、歯と歯ぐきの境目にたまった歯垢(プラーク)の中の細菌が引き起こす、慢性的な炎症です。歯ぐきの腫れや出血から始まり、進行すると歯を支える骨が溶けていき、最終的には歯を失う原因になります。

ここで大切なのは、歯周病が「炎症」だということです。歯ぐきという体の一部で、細菌による炎症がずっと続いている状態。その影響が、お口の中だけにとどまらないのではないか——そう考えられるようになってきたのです。

糖尿病との、深いつながり

全身との関係の中で、とりわけよく知られているのが糖尿病です。

歯周病は、糖尿病の「第6の合併症」と呼ばれることがあります。そして近年注目されているのは、この二つが「双方向」の関係にあるという点です。

糖尿病があると歯周病が悪化しやすく、逆に、歯周病があると血糖のコントロールが難しくなる。つまり、一方が悪くなるともう一方も悪くなる、という悪循環が起こり得ることが、糖尿病と歯周病、それぞれの学会のガイドラインでも示されています。

裏を返せば、歯周病をしっかりケアすることが、糖尿病と向き合ううえでも意味を持つということです。もし糖尿病で通院されている方は、内科の先生とあわせて、お口の状態にも目を向けていただけたらと思います。

飲み込む力と、肺炎の関係

もう一つ、高齢の方に知っておいていただきたいのが、誤嚥性(ごえんせい)肺炎との関わりです。

年齢を重ねると、飲み込む力が少しずつ衰えてきます。すると、食べ物や唾液が誤って気管に入ってしまうことがあります。このとき、お口の中の細菌が一緒に肺へ入り込むと、肺炎を引き起こすことがあります。これが誤嚥性肺炎です。

高齢化が進むなかで、この誤嚥性肺炎は増えており、お口を清潔に保つこと——口腔ケア——の大切さが、社会的にも広く認識されるようになってきました。毎日のケアと定期的なチェックが、こうした肺炎を防ぐことにもつながっていきます。

その他にも、研究が進んでいます

このほかにも、歯周病と、心臓の血管の病気や、認知症、妊娠中の健康など、さまざまな分野との関連が指摘され、研究が進められています。

ただし、これらの関係については、まだわかっていないことも多く、「歯周病があるから必ずこうなる」と言い切れるものではありません。大切なのは、一つひとつの数字におびえることではなく、「お口の健康は、全身の健康と地続きなのだ」という全体像を知っていただくことだと思います。

だからこそ、日々のケアを

歯周病は、初期には自覚症状がほとんどありません。痛くないまま静かに進み、気づいたときには進行していることも少なくありません。

だからこそ、毎日のていねいな歯磨きと、定期的なチェックが大切になります。それは、歯を守るためであると同時に、全身の健康を守ることにもつながっていく——私たちはそう考えています。

R歯科医院は、1986年の開業以来、鎌倉市台のこの地で予防歯科に力を入れてまいりました。大船・鎌倉にお住まいの皆様が、お口から全身まで健やかに過ごしていただけるように、これからもお手伝いしてまいります。

歯ぐきの腫れや出血が気になる方も、しばらく歯科に行っていないという方も、まずはお気軽にご相談ください。

参考

  • 日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」
  • 日本歯周病学会「糖尿病患者に対する歯周治療ガイドライン 改訂第3版2023」
  • 日本歯科医師会「テーマパーク8020」

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